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乳がん検診について

乳がん検診を受けましょう!

 
こういった方に特におすすめしています。
  ・出産経験がない、初産が高齢。
  ・閉経後の肥満。
  ・血縁者に乳がんになった人がいる。

 

乳がんについて

 元来、日本では欧米に比べて乳がんにかかる女性は少なかったのですが、ライフスタイルや食生活の変化により、乳がんにかかる日本人女性が急増していて、約10人に1人がかかると言われています。また、他のがんと違い40歳代という比較的若年層がもっともかかりやすいという特徴があります。乳がんの発生には女性ホルモンが大きく関わっていて、それとは別に遺伝的にかかりやすい人がいることもわかっています。
 特に、乳がんにかかりやすいと言われている方は、
  ・出産経験がない、初産が高齢。
  ・閉経後の肥満。
  ・血縁者に乳がんになった人がいる。
などですが、上記に当てはまらない乳がん患者さんは少なくありません。
 乳がんは、体の外から触れることができる数少ないがんです。ただ、早期の乳がんは触れることができないことが多く、その発見にはマンモグラフィ(乳房のレントゲン検査)超音波検査(エコー)が非常に有効です。乳がんは生物学的悪性度の高いがんと言われていますが、早期発見によって高い確率で救命することができます。そのため、乳がん罹患率(乳がんにかかる確率)が高い欧米ではマンモグラフィによる乳がん検診が広く普及していて、その死亡率の減少に成功しています。

マンモグラフィ検査

 マンモグラフィとは乳房のレントゲンのことです。通常のレントゲンより高い解像力(より小さな物体を写し出す能力)が要求され、使うX線も通常のレントゲンとは性質が異なるため、専用の装置を使って検査を行います。レントゲン検査なので放射線による被ばくが発生します。検査時は受診者の方は立った状態で行います。乳がんで認められることがある、ごく小さな石灰化の検出に特に優れています。スピーディーに撮影することができ(一人あたり5分くらい)、検診向きの検査と言えます。マンモグラフィ検査では必ず乳房を圧迫して撮影するため、ある程度の痛みを伴います。なぜ、乳房を圧迫する必要があるのかと言うと、
 ①圧迫により乳房が薄く伸ばされ、乳がんを発見しやすくなる。
 ②乳房の厚さが薄くなることで、被ばくを少なくすることができる。
 ③圧迫により乳房が固定され、ブレのない鮮明な写真を撮ることができる。
以上の利点があるからです。そのため、受診者の方には痛みを極力我慢していただいていますが、耐えられないと感じた場合はご遠慮無くお申し出ください。乳房痛のある生理前時期の検査を避けていただくことで、圧迫による痛みを和らげることができます。
 
↑マンモグラフィ撮影装置
↑乳がんの石灰化
(0.2~0.5mmの大きさです)

超音波検査

超音波検査マンモグラフィと違い放射線を使わない検査で、仰向けに寝た状態で行います。そのため、体が不自由な方でも無理なく検査ができ、マンモグラフィのような痛みもありませんが、探触子と呼ばれる機械を技師の手で操作し、乳房をくまなくスキャンするため、検査時間がやや長くなります。乳腺内の腫瘤病変の描出に優れていて放射線による被ばくもないことから、乳腺が豊富な若い女性にも有効な検査です。
 
超音波検査装置(左)
と探触子(右)
同じ病変でも超音波(左)とマンモグラフィ(右)では見え方が異なります。

超音波検査は臨床検査技師が担当します!
 

乳がん検診について

 マンモグラフィによる乳がん検診は日本においても死亡率減少効果が証明されている有効な検診方法です。ただし、20歳代、30歳代の乳腺が発達した女性では乳がんを見つけにくいことがあり、若年女性には「超音波検査(エコー)」が有効です。
 厚生労働省では、集団に対する費用対効果を考慮して検診受診間隔は2年に1回を推奨していますが、個人レベルでは1年に1回の受診がベターです。また検診時期になっていなくても、気になる症状が出てきた場合は速やかに受診していただくことをお勧めいたします。

小樽協会病院の乳がん検診

 小樽協会病院では以前より乳がん診療に力を注いでいます。検診においては、後志管内で唯一の「日本乳がん検診精度管理中央機構」認定のマンモグラフィ検診施設で、3名の認定読影医と4名の認定放射線技師が在籍しています。超音波検査では乳腺検査に精通した臨床検査技師が最新の機器を使って検査を行っています。
 
マンモグラフィ検診施設の認定証
(マンモグラフィ検診を行うに十分な装置性能と品質管理、撮影技術を持ち合わせているという証です。2005年から3年おきに審査を受けて、継続して更新しています。)
   
 




 
 

受診について

 月~金曜日の午前中(8時30分~11時)に外科外来で受け付けています。検診は症状のない方が対象になりますので、症状のある方は保険診療になります。また、検診でいらしても検査中に所見が見つかった場合は、保険診療に切り替わることがあります。

※検診料金(個人で受診される方)

マンモグラフィと視触診 5500円
マンモグラフィと視触診(40才以上、2年に1回の小樽市の公費負担あり) 1000円
乳腺超音波検査と視触診 3300円
マンモグラフィと乳腺超音波と視触診 8800円

 検診の結果、もし、乳がんの疑いがあると言われてもご安心ください。当院では診断・治療、その後のケアにおいても経験豊富な専門医と日本看護協会の認定を受けた乳がん看護認定看護師が診療にあたっていて、専門性の高い乳がん診療をご提供しています。また、常勤の病理医が在籍しているので、細胞や組織の検査は迅速かつ正確です。マンモグラフィ、超音波以外の画像診断においてもCT、MRI等の精密検査機器をそろえています。当院では、医師、看護師、診療放射線技師、臨床検査技師が連携し、それぞれの知識と経験を最大限活かした質の高い乳がん診療を実現しています。

あなたとあなたの大切な方のために、ぜひ、乳がん検診を受けてください!

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