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当科の最新機器について(呼吸器内科)

当科の最新の気管支鏡
CTスキャンの進歩に伴い、これまで見つけにくかった小さな影がわかるようになって来ました。その小さな影の正体を明らかにするために気管支内視鏡(“肺のカメラ”)システムも飛躍的に進歩しています。当院では下記の様に最新の気管支鏡装置を導入しています。
 

1.細気管支鏡・極細気管支鏡

従来の物より径が細くなり(それぞれ径4mm・2.8mm)検査中の苦痛が減りました。通常は4mmの物を使用しています。
 

2.バーチャル気管支鏡ナビゲーションシステム(Bf-NAVI)

従来の気管支鏡検査では、事前にCT検査でイメージした気管支の分岐からX線透視下で病変にアプローチしていましたが、より末梢の小型病変では病変にたどりつくことが困難なケースが少なくありません。
当院で導入しているバーチャル気管支鏡ナビゲーションシステム(Bf-NAVI)は、CT画像から仮想気管支鏡を作成し病変までの気管支のルートを作成してくれます。たとえていえば、カーナビのように目的地である肺の病変へのルートを仮想気管支鏡の画像で誘導してくれる、大変便利なツールで、診断率の向上と検査時間の短縮をはかることができます。 

バーチャル気管支鏡ナビゲーションシステム(Bf-NAVI)

3.気管支腔内超音波断層法(EBUS-GS)

肺の影を診断するには、気管支鏡と器具を用いて細胞のサンプルを採取する必要がありますが、影の場所や大きさによっては器具が到達しているかどうか分かりにくい場合があります。EBUS-GSを用いる事で、影のある場所に到達している事が超音波によって確認出来、診断率が向上しました。 

気管支腔内超音波断層法(EBUS-GS)  気管支腔内超音波断層法(EBUS-GS)  気管支腔内超音波断層法(EBUS-GS)

 

4.超音波気管支鏡ガイド下針生検(EBUS-TBNA)

縦隔(右の肺と左の肺との間の空間の事を指します)にあるリンパ節が腫れている場合、以前の気管支鏡ではその存在を確認する事は出来なかったのでほとんど外科手術によって診断していました。EBUS-TBNAは超音波を用いてリンパ節を映し出し、そこに針を刺す事で細胞のサンプルを採取し診断が出来ます。手術よりずっと負担が少なく安全に行えます。 

超音波気管支鏡ガイド下針生検(EBUS-TBNA) 超音波気管支鏡ガイド下針生検(EBUS-TBNA) 超音波気管支鏡ガイド下針生検(EBUS-TBNA) 超音波気管支鏡ガイド下針生検(EBUS-TBNA)


※当院では気管支鏡を用いて、以下の様な処置・治療を行っています。 

 

5.気管支鏡下バリウムマーキング

CTで見つかった小さな影が肺癌の疑いがある場合、手術で切除します。しかし非常に小さく薄い影の場合、手術で胸を開いてもその存在が分かりにくく探すのにとても時間がかかる事があります。そこであらかじめ気管支鏡を用いてその影の近くにバリウム(健康診断で飲んだ事がある方もいると思います)を極少量(0.3cc程度)注入する事で「マーキング」すると、手術の時にその場所がすぐに分かり手術時間の短縮につながります。 

気管支鏡下バリウムマーキング 気管支鏡下バリウムマーキング 気管支鏡下バリウムマーキング

 

6.EWSを用いた気管支充填術

肺に穴が開く病気を「気胸」と言います。開いた穴から空気が漏れて肺が縮んでしまい呼吸困難の原因となります。胸にチューブを挿入し漏れた空気を外に追い出す事で治る事が多いのですが、時に穴がふさがらず治らない事があります。体力のある場合は穴を直接ふさぐ手術を行いますが、年齢・体力の面で手術が出来ない事もあります。そのような時に、穴に通じる気管支をシリコン製気管支充填剤EWSでふさぐ処置を行います。

EWSを用いた気管支充填術 EWSを用いた気管支充填術

 

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