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臨床研修プログラム臨床研修プログラム




先輩臨床研修医の声


徳山 英雄 先生(平成18年6月〜平成19年3月)
 ・小樽協会病院での研修生活
 ・小樽協会病院での研修を終えて

齋 圭太郎 先生(平成19年4月〜平成21年3月)
 超実践型研修(平成19年5月)
 研修の歩き方(平成19年11月)
 2年目研修医による病院紹介(平成20年8月)
 都会病院の屋根瓦方式ではできないことがある(平成21年8月)


太田 光 先生(平成19年4月〜平成20年3月)
 臨床研修紹介(平成19年6月)
 臨床研修紹介2(平成19年11月)
 小樽協会病院での研修を終えて(平成20年6月)

洪 綺憶(ほん ちい) 先生(平成20年4月〜平成21年3月)
 研修生活について(平成20年8月)

林 健児 先生(平成21年4月〜平成22年3月)
 ・研修について(平成21年6月)
 ・研修について(平成21年11月)
 ・研修の感想(平成22年3月)



小樽協会病院での研修生活
(平成18年7月)
臨床研修医   
徳山 英雄

 
 私がこの病院で研修を始めてから一ヶ月あまりが過ぎました。現在外科で研修させて頂いているのですが、指導してくださる先生方は知識・経験ともに豊富な先生方ばかりであり、こちらが疑問に思うどんな些細なことにも丁寧に答えてくださいます。

手術室前室
手術室前室にて

 週に2回あるカンファレンスでは院長も参加されて、手術など治療方針を皆で話し合って決めています。回診では毎日の患者様の変化に対応して、点滴や薬の処方から抜糸やガーゼ交換といった処置などを指導医の先生と一緒に行っています。

 また、知識や技術を向上させることだけに重点を置くのではなく、患者様との接し方や、医師としての倫理観なども大変多くのことを学べます。

手術室でのヒトコマ
手術室にて(左から外科:中久保医長、井上医師、臨床研修医の徳山医師)

 他科の先生方との垣根も低く、お互いにコンサルテーションし合って病院全体で患者様を診るというシステムが出来上がっています。さらに医師同士だけでなく、看護師や放射線技師、検査技師などコメディカルの方々ともよく連携して治療に取り組んでいます。そうした人たちからも多くのことを教わり、チーム医療の重要さを実感することができます。

 忙しい時ももちろんあるけれど毎日寝る暇もないというほどではなく、雑用に追われて1日が過ぎるということもありません。空いた時間を利用して自分の興味のある症例などを調べることもできます。また札幌へも近いので、時々は息抜きに出かけることも可能です。

病院内にはシャワー等を完備した臨床研修医室もあります
病院内にはシャワー等を完備した臨床研修医室もあります

 小樽という風光明媚で人柄も温かい土地で充実した研修生活を送ることができて、私はこの病院を選択したことに大変満足しています。ぜひ、来年以降も同じように初期研修医の皆さんがこの病院に来てくれることを願っています。
(平成18年7月)



小樽協会病院での研修を終えて
(平成19年3月)
臨床研修医   
徳山 英雄

 いよいよ小樽協会病院での研修も終わりを迎えることとなりました。ここでの研修期間が1年足らずの短さということもありましたが、本当にあっという間でした。
 研修が始まった最初のころは、大学を卒業したばかりで医師としては何の力量も無く社会人としても未熟な自分が、果たして誰かの役に立つ仕事ができるのだろうかと常に不安でした。
 事実、余計な仕事を増やしてばかりで周りのスタッフの皆さんには数多くの迷惑をかけてしまいました。患者さんにはそれほど迷惑をかけなかったのが唯一の救いでしょうか。しかし、温かく、ときには厳しい励ましと支えのおかげで何とか研修を終えることができました。

 医師は周りから先生と呼ばれますが、社会に出たばかりで何も分からない自分にとっては協会病院の全ての人たちが先生でした。指導医の先生方からは知識と技術だけでなく、精神的なケアも含めて本当の意味で患者さんを治療するということを学びました。看護師さんやその他のスタッフの方々には専門的な知識に加え、それぞれの立場からの検査や治療に対するアドバイスなどを頂き、チーム医療のあるべき姿を教えていただきました。

 これらのことは今後どの病院で働いても求められる基本的で重要なことであり、それを1年目のうちに身につけることができたのはとても良かったと感じています。もちろん知識や技術も、大きな総合病院や大学病院などに引けをとらないレベルで指導を受けることができ、2年目の研修を始める上で大きな自信になりました。

 春からは他の病院で引き続き研修をすることになりますが、小樽協会病院のみなさんと仕事ができたということは自分の貴重な財産になりました。ここでの経験を生かしてこれからも患者さんのために良い治療が出来るようにますます努力して行きたいと思います。

クリスマスコンサートでのひとコマ(後列左端:徳山医師)
クリスマスコンサートでのひとコマ(後列左端:徳山医師)
(平成19年3月)




(平成19年5月)
1年目研修医   
齋 圭太郎

 
 まず下の表をご覧ください。


A スーパーコメディカル。

大病院・大学病院などは、コメディカルの業務範囲が厳密に線引きされており、その範囲外の業務はすべて研修医の仕事です。 研修医の残らない本州のある大学は、内視鏡洗い、患者さんへの食事の配膳はすべて研修医が行います。手技的なものは先輩医師にとられるそうなので、ほかの業務も推して知るべしというところでしょうか。
優秀な人は別でしょうが、そのせいで労働時間が押しに押して、要領悪い人(私)〜凡人が夜中まで働いても、その長い時間に見合った分、手技・知識を勉強できているかは疑問です。個人的な勉強時間の確保も超重要ですが、夜中へとへとになってからでは厳しいでしょう。
労働時間、手技内容、また、職場の雰囲気。
すべてコメディカルによると。それに尽きると思います。

小樽協会病院のコメディカルは、
1・若い。明るい。
2・モチベーションが高い。
3・フットワーク軽い。
4・仕事早い(残像が見えます)。
5・職種間の連携強い。

こういった素晴らしい方々に囲まれ、日々、チームの一員の、未熟ですがきちんと医師として扱われつつ、たくさんの親切な助言・ご指導をいただいております。
エキスパートナースも多数在籍。薬局・検査のオーダーなども大変スムーズで、川村院長が繰り返しておっしゃるのは、
「うちほど働きやすい病院はない」。

仕事の連携が各職種で素晴らしいせいか、病棟全体の雰囲気も大変明るく、みな仲が良いです。


最後に、私の現在の1日をご紹介します。(5月:循環器内科ローテ中)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
≪8時≫
病院到着

≪午前≫ 
Nsリーダーからの申し送り聞く。 回診。
データ見て評価。自分で考えて、指導医確認後、オーダー入れる。処方増減、検査予定立てたり。
薬調べて、メモ。 ガス取ったり、いろんな手技。 曜日により、問診(アナム取り)。
採血、ルートは都合のいい時に自分から言って、朝早くやらせてもらう。

≪午後≫
エコー。 心カテ検査など。練習、読影・評価のトレーニングしたり。

≪夕方≫
病棟業務。
カルテ記入。病状・検査・計画の評価について、指導医からフィードバック。
時々救急搬送来る。

≪7〜8時≫
帰宅。 勉強。退院サマリー書いたり。

≪23〜24時≫
寝る。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

古都・小樽の街は風情があり、かつ海に近くきれいで、病院もウイングベイ(マイカル)・高速道路に近く、札幌からもすぐ往復できるので、非常に暮らしやすいです。
借り上げていただける住宅も、とても住み心地がよく、職場・スーパーなどにもほど近く、大変便利で、生活の雑務に悩むことなく、しっかり研修に集中できます。

ぜひ、小樽協会病院を、研修先の選択肢として考えていただけたらと思います。

詳しいことは、実習にでも来てください。半日〜1日だけの実習でも、1週間の実習でも、事務の方々をはじめ、先生方もみな大歓迎して、柔軟に予定を組んでくれることと思います。

そして事務や先生方に言って指名するなりして、ぜひ私に声をかけてください。
込み入った質問など、何でも気軽にお答えします。

(平成19年5月)




(平成19年11月)
1年目研修医   
齋 圭太郎


小樽協会での研修もはや半年。4分の1が終了しました。

この文章は次期研修医向けということなのでその方面の内容を書きますが、研修施設という面では、指導医の先生方の診療技術のレベルの高さに平伏しつつ、症例数の多彩さ豊富さに興味を持って勉強できて、といった感じです。

特に指導医の先生方の診療は技術も知識も熟練し常に新しく、やはり医療の質というのは、「大都会かどうか」というハード面よりも、「医師の意識がどうか」というソフト面だと思いました。
また、多くの学会の認定施設でもあり、認定内科医ほか各種専門医の資格取得にもキャリアとして全く問題のない研修施設です。
そして、市中病院研修の特徴の「少人数教育である」ことがあり、様々な診療行為を早くから任せられます(指導医のチェック付きなので安全)。大学病院や、人の多い大きな市中病院では経験できないことができ、医師という仕事の面白さを早くに経験し慣れることができます。

しかし、1番の特徴は、指導医・病院のスタッフ含め、全ての人の優しさでしょう。
皆様がご存じのとおり、現在の制度の臨床研修では、以前のように最初から1つの科で研修するわけでなく、2カ月ないし3カ月ごとに、科を渡り歩きます。
その「職場が変わる」というストレスは大変なものです。やっとこさ2ヶ月で人を覚え、患者さんを覚え、その科での仕事の流れに慣れてきたと思った瞬間に、「カルテ2号紙のある場所がわからない」レベルまで逆戻りです。
また新しい職場では、人の雰囲気も違えば、流儀も違います。2か月で指導医・スタッフの方々にうまく慣れるのは性格やコミュニケーションがとても重要です。

特に私は、元来人見知りで、人に慣れるのに大変時間がかかる人間です。その性格から25年間今まで、様々な活動で全例、初めて半年くらいまではいぶかしげな眼で見られ、それから慣れて付き合えていくというパターンの繰り返しでしたので、この2か月ローテという制度は正直負担です。
しかし小樽という温かい土地柄が関係するのでしょうか、病院のスタッフの方々はとても優しく、様々なこと教えてくださいます。知識なく何もできず、すぐブーたれる私が、指導医・スタッフの方々の言葉に何度励まされたことか。この病院の指導医・スタッフだからこそ、私はこの制度に負けず頑張ってやっていけると、本当に感謝しております。

職場を選ぶ際には次期研修医の方々は、いろいろなことを考えると思うのです。
施設の規模は?教育体制は?知名度は?専門医の人数は?地理条件は?待遇は?当直数は?
どれを中心に選ぶかは人それぞれですし、それが一番いいのだと思います。そしてうちの病院はそれらをバランスよく含んでいると思います。
しかし、小樽協会病院で確実に保証できることは、人の温かさ、それによって生まれる抜群の働きやすさです。

初期研修は高度な知識を学ぶわけでなく、ベースとなる基本技術・精神を学ぶ期間です。
となると、どこの病院の診療内容でも大体は可能なのです。要するに、どれだけ自分でやろうとするか、それで決まってしまうのです。
すべて心次第。優しいスタッフに囲まれながら、小樽の地で研修してみませんか。


現在の一日の流れ(1年目10〜11月整形外科)
8:00  手術カンファ
8:30  外来or病棟回診
12:30  外来終了
13:30〜 手術
17:00〜18:00 手術終了
19:00〜20:00 自主学習or帰宅

詳しいことは病院見学にきて、気軽に私を指名して下さい。どんな質問にもお答えします。札幌から近く、特急もきちんと止まるJR南小樽駅のすぐそばなので来やすいと思います。


(平成19年11月)




(平成20年8月)
2年目研修医   
齋 圭太郎

2008年4月13日ホテルポールスター札幌
臨床研修病院合同プレゼンテーション  アンケート結果
参加者168名 回収63名


<特に良かったブースはどこですか?>
1位 苫小牧市立病院(8票)
2位 手稲渓仁会病院・小樽協会病院・砂川市立病院(5票)
3位 帯広厚生病院・旭川厚生病院・市立函館病院(4票)

これは主催側が、全参加病院に渡したアンケート結果です。
札幌医大を出た私の実感として道内で小樽協会病院は、医学生の間では、そこまで名前はありません。
なぜなら小規模だからです。
私はこの合同プレゼンテーションに参加しましたが、上記の理由のため、他の大病院には大量の学生が集まるものの、わが小樽協会病院に来る学生は比較的少ないものでした。

しかし、この2位という結果が示したものは何なのか?
それは、話を聞いた学生はその多くが評価し、わざわざ投票してくれている、
「きちんと内容を聞いてみれば、けっこういいなあ、ここ」
ということです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・手技〜どのくらいできるようになるの?

基本的に、手技といっても医者1〜2年目など、上級医の先生から見れば、赤ちゃんが初めて歩けたね〜という段階のレベルではあります。ただ、研修医自身が自己の成長を実感し、それをモチベーションにつなげるという意味で、手技は大切と思います。

特色としては、少人数教育なので、指導医へ自分から「コレがやりたい」という話が通じやすい、ということがあります。
各科でその意思を支えてくれる雰囲気がありますので、例えば私は内科系志望なのですが、内科以外の科でも「内科志望なら〜穿刺するからやってみなよ」とお誘いがあったり、内科では「さて、今日もVポート(埋め込み式のCV)作ってみようか。」と、診療の前線で役立つ手技を身につけることができました。

そのおかげで2年目の今頃には、CV・腹腔穿刺・胸腔穿刺・ルンバールなどは鼻歌混じりですることができます。(ふざけてるわけでなくとても真剣ですが、余裕があるという意味です)

外科系についても、私は内科的手技・知識の獲得にウエイトを傾けていたため、手術については一歩引いていましたが、「何か執刀したいものある?てか執刀しようよ」とどの科でも訪ねて下さるので、外科系志望者であり、普通でまじめな態度で準備にあたれば、結構な経験を積めるのではないかと思っています。とくに整形外科研修が1年目に組み込まれているので、外科系医師として、創傷の処置、骨折の診断、関節穿刺などの現在の制度では片手落ちのprimaryな手技・知識について、他病院の外科系志望研修医に差をつけることができるでしょう。


・知識〜勉強時間の確保

実は1〜2年目は「本の自主学習」が本当に大切です。症例は多いけど、耳学問だけで、全体としての病態や鑑別はよくわかっていない。これはいかがなものでしょうか。
それに研修終了し、3年目医師は科によってはいきなり「外来」、という役割を担うこともあるのです。系統的なその科の詳しい知識がなくて、できるものではないと思います。「診断基準」がわからなければ診断できないのです。
SARSを初めて診断した医師も、「診たことはない」けれど、学問的な知識をベースに除外診断をして、この新興感染症の診断に至ったのです(ちょっと我々とレベルの違う話でしたw)。

私は後輩に、雑用に忙殺される病院をすすめませんが、なぜか?
大病院では、せっかく症例数が多くても、雑用が研修医の役と決まっている所があり、そのおかげで夜中までこき使われ、(毎朝採血に来い、レントゲン現像しとけ、検体を検査まで持ってけとかのレベル)勉強時間がとれない事があるためです。

うちの病院はコメディカルがとても働く病院なので、研修医のそういった点では恵まれています。夜中へとへとになってから勉強、ということはありません。
標準的な時間に業務を終了し、症例についての勉強ということが可能でもあります。
しっかり成書を読み知識をつけることで、指導医とのディスカッションも内容が深まり、得られるものも多くなります。


・マイナー研修バックアップ

マイナー科:米国の国試での各科の呼び分けの風習。内科・外科・小児・産婦以外の科

2年目の自由研修の期間はだれでも気になるものです。
うちの病院では、内科・外科以外でも小児・産婦はそれはもう良い研修を受けられます。他の市中でも舐められないほどの技量はつくでしょう。そして整形も同様です。

しかし、耳鼻科・泌尿器など他のマイナー科はわが病院にはありませんが、他の市中と提携するよう、院長・研修部長が全力でバックアップします。提携先は眼科を含めほとんどは確保できています。
小樽市全体で、各科希望の研修医を育てようという心意気のある研修なのです。


・待遇・福利厚生

これからの医学生に忘れてほしくないのは、研修医の待遇等、社会的な面です。
社会人なら、給料をもらって、生活費も税金も保険料も、親に頼らず独立して生活することが常識です。
研修医も勉強の1面はありますが、基本は生活するための仕事です。

そのために、待遇を書こうと思います。普通、こういった研修紹介で待遇を書く病院はありませんが、自分の生活を考えるのは重要です。

1、基本給(1年目)40万(2年目)45万
2、 当直費1回1万 
(1年目)月3回(2年目)自由
当直は1〜2年通じて、追加希望する分には可。(月6〜8回など)

上記より税金・社会保険料等を徴収
借上げの住宅費(駐車場付)約1.5〜2万を徴収。


・当直体制

「副直」として当直医との2人体制。

1年目は月3回。2年目は自由。
日程は自分で調整可能。変更も可。


終りに 〜小樽の地に支えられて。

現在2年目研修中の夏、この病院のすべての科を回り終え、これからの3年目の進路を決めるべき時期になりました。
そこで思うことは、ここまで育ててくださった職員の方々、先生方への思いです。

単身、小樽へ乗り込み、不安の中で過ごした1年目の4月。でもすぐにそんなことは心配ではなくなりました。

病院すべての人が優しく、温かい。

素晴らしい人々との出会い。

もちろん時には厳しい事に直面することもありました。
そんな中、性根の悪い私でも、腐らず、小さいながら一歩一歩進めたのは、先生方、職員の方、その中で出会えた患者さんたちのおかげです。

すべて心次第。

うちの病院の研修を、楽しんでくれる後進がいればいいな、と思う気持ちで書いています。
というか、そういった気持ちだけで書いてます。どんなに書いたって私には1銭も出ませんのでw
ぜひ実際に、見学や話を聞きに来てください。話せばきっと、良い研修病院とわかりますので。

(平成20年8月)





(平成21年3月)
2年目研修医   
齋 圭太郎

屋根瓦方式、と言う言葉を聞いたことがあるでしょうか。
少し研修病院について見聞きすると聞くこの言葉。要するに、わが研修病院ではたくさんの研修医がいて、1年目を2年目が、2年目を3年目が、身近なわかりやすい言葉で教えていますよ、年次で経験できるカリキュラムのレールに乗って落ちこぼれないですよ、という教育体制のことです。
東京・沖縄など大体の有名研修病院では、当然のようにこの「屋根瓦方式」という謳い文句を掲げています。

 なるほど確かに、魅力的な教育体制です。1年目の4月など、まず医療の共通言語が分からない段階では確かにありがたい。他にも利点はいろいろあるのだろうと思います。
しかし、問題なのは、声の大きい有名研修病院のこの制度がすべてと思い込む学生、小〜中規模病院の地域の教育体制を「なっていない」と勘違いする学生がいることです。

 曰く、人が少ないのはだめだ、研修医を受け入れ慣れていないから役割が不明確、地域は老人だらけで合併症ばかりだ、規模が小さいなら診療のレベルも低いはずである、等です。
とんでもない勘違いです。以降で説明をさせていただきたい。


《研修医の数が少数?》

まず、人が少ないからこそ、いい研修ができると言うことです。大病院の研修医は、CVや内視鏡など、それこそ取り合いです。しかも大体は年次が上の若手が取っていくので、1、2年目に回ってくる手技など、どれほどのものがあるのでしょうか。私の知る有名大病院の研修医1年目の一人はCV挿入の際、2〜3年目に「君にやらせたいけど、俺も去年やってないんだよね」と言い、ほとんどCV挿入を経験できないでいます。屋根瓦方式だからこそ「下の瓦は決して上の瓦になることはできない」のだと言えます。

 しかし、当院の様な病院では違います。研修医が少数だからこそ、最初から、多くを経験できるのです。すなわち、研修の「独り占め」です。2年目の自由研修など、ほとんど戦力として扱われるため、めきめき力が付いていきます。例えばCVを数10例とは言わず(日常なので、もはや数など覚えていません)、〜穿刺、〜鏡を数10例等の経験を積むことが可能です。もちろん指導医のしっかりとした監督付なので安全ですし、無理もありません。

 研修医同士で仲良く教えあい、お互いの知識を持ちよせディスカッションする。これもいいですが、上の指導医に集中して技を教えていただき、指導医クラスのディスカッションになんとか喰らいついていこうと勉強する。
スポーツにたとえるなら、前者を学生の部活とすると、後者は社会人クラブで練習することに似ているのではないかと思います。(好みによってどちらがいいとも言えないですし、部活とて「顧問」の代わりに多くの指導医がいるので、極端な例えですが)しかも、社会人クラブだからと言っても、若手が全くいないわけでもないですし、指導医一同みな優しい方ばかりです。
「屋根瓦」に注目するのも良いですが、当院の研修も負けない十分な魅力を持った研修体制なのです。
 

《研修医を受け入れ慣れていない?》

確かに、研修医が毎年何10人も来るわけでないので、コメディカル含めたスタッフ全体としては、それ程受け入れ慣れてはいません。「何も分からない研修医」でなく「若い医者」扱いなので、お互いの実力を理解できるまで、いつも通り専門用語で話してくるコメディカルに焦ってしまうかもしれません。まあ、すぐ慣れますし、素直に質問すればいいだけの事ですが。

 しかし、受け入れ慣れているということはどういう事なのでしょうか?私はこの2年間いろいろな大病院の研修医と話しましたが、大病院では研修医が毎年コンスタントに来るからこそ・・・「大病院の膨大な雑用を任せられる」「どう接していいのか分かるので、いびりやすい(笑)」
1年目の4月なら、医療自体に慣れていないので、研修医をどう教えればわかるスタッフがいれば助かるでしょうが、1年目の夏以降、慣れた頃として考えると、どうしても利点が見つかりません。夜中に帰るという大病院の研修医も、ほとんど雑用で遅くまで残っている先生が多いようです。
こちらでは「研修医」でなく「若い医師」として優しく、敬意を持って扱われますので、少々のプレッシャーはありますが、それが勉強する気にもつながります。


《高齢者が多い?》

小樽市は札幌中心部に電車で2〜30分と札幌の外れよりも近い街ですが、確かに高齢者は多い街です。

 そして確かに高齢者の患者さんは合併症が多いです。ある病気を診ようとしたら、糖尿病・陳旧性脳梗塞・認知症そしてそれにまつわる誤嚥・易感染・多剤耐性菌・・・・「合併症多くて疾患の勉強にならない」という台詞を言う研修医がいると聞きます。

 しかし、そういう研修医は、じゃあ君は糖尿病や認知症をきちんと見れるの?と言う質問には答えられないはずです。合併症のどれをとっても奥の深いものです。疾患を同時に多く持つ患者・教科書通りにはいかない患者を診るからこそ、色々な勉強が同時にできるのです。しかも、「いわゆる」勉強になる疾患についても、当院は広い小樽後志地域で数少ない基幹病院の一つですから、次々と診療することになります。札幌で基幹病院同士が群雄割拠する中よりも、貴重な症例に出会えることもあるかもしれません。
 誤嚥性肺炎を繰り返して、もう何の抗生剤も効かない・・・・・しかし、ここからが勝負だ、と。この研修で、そういう実感が得られたことはとても価値あることと思っています。


《診療のレベル?》

言わずもがなです。超高額機器がないだけで(PETなど)、知識・技術なにを取っても1流の指導医が揃っていますし、各科で大学と綿密な連携が取れています。指導を受けるならマスコミに出てるスーパードクター(笑)しかいない!という学生はまだ聞きませんが、そんな心配をしなくても十分に良い指導が受けられます。


《2年間を終えて》

 この病院の研修を終えて思うのは、2年間の内で他の科が他の科を補完するような研修になっていることです。ある科では、あまり学べなかったこと(例えば外来や入院についての踏み込んだところ)が他の科でしっかり学べるようになっています。結果2年間で、とてもバランスのよく、実践的な知識が身に付きます。もちろんローテで1年間だけでも良いものは身に付きますが、2年間の研修は特にお勧めです。


《次期研修医の先生へ》

古都小樽。
病室の窓からは紺碧の小樽港・海岸を望む港町。
優しいスタッフとともに医師としての一歩を踏み出してみませんか?

(平成21年3月)



臨床研修紹介
(平成19年6月)
1年目研修医   
太田 光

 新潟からフェリーに揺られて小樽に到着した日から、早いもので2ヶ月が経ちました。私は北海道出身ではなく、道内の大学卒でもなかったため、数少ない知人とインターネットから得られる情報だけで北大の関連病院を選ばざるを得ませんでした。今この文章を見ている方には当時の私と同じ境遇の医学部5・6年生がいると思いますので、参考になるような事を伝えられれば幸いです。
(4月〜外科研修から開始。6月現在〜整形外科ローテーション中。)


[1] 受け入れに関して

北海道に人脈がない、何も知らないという方でもご安心。院長をはじめとして経験豊富な先生方、スタッフの皆さんが温かく迎えてくれます。医局や病棟では歓迎会があり、機会をみつけては食事や飲みに誘ってくださいます。アットホームで、居心地よい環境です。


[2] 研修に関して

カルテの書き方から採血や動脈穿刺などの手技全般(手術中も含む)、所見の取り方や画像の読影、検査を行う理由や診断・治療までの考え方、症例のプレゼンやレポートまで、多くのことを丁寧に指導していただきました。学会発表の機会も頂きました。病棟においても、はじめは各決まりごとやデータの所在、備品・器具・装置の場所から扱い方まで何もかもわかりませんが、スタッフの皆さんが親切に教えてくださるので本当に助かりました。
やりたいことがあったら伝えましょう。この病院の最大の特徴は、意欲に応じてチャンスをもらえることではないでしょうか。外科研修中でも、麻酔科の先生方やオペ室の看護師さんにAライン確保を教わってます。小樽協会病院なら科や職種の垣根なく柔軟に指導していただけるので、自分の希望に応じた研修が受けれることと思います。
自分でその日わからなかったことなどを勉強する時間も確保できますので、大変充実しております。


[3] 小樽での生活に関して

とても快適です。病院借り上げの住宅は住み心地良く、病院までわずか5分。通り道にコンビニ、スーパーあり。歩いて100mで観光地、街並はエレガント。海辺に大型ショッピングモールあり。最寄り駅まで徒歩5分で、札幌も近くて便利。飲食店は非常に充実していて、仕事の疲れも吹き飛びます。小樽のお祭、病院のイベントも盛んで活気に満ち、先生方には「夏は忙しいから空けておけ」という力強いお言葉をいただきました。

そんな明るく楽しく忙しい小樽協会病院に興味のある医学生の方は、気軽に連絡して、ぜひ見学に来て下さい。東医体の間でも良いですよ!お待ちしております。

(平成19年6月)




臨床研修紹介
(平成19年11月)
1年目研修医   
太田 光

 初期研修もあっという間に半年が過ぎ、現在は呼吸器内科にて研修中です。「うしお祭り」での奮闘及びローテーションの甲斐あってか、半年経つと職員の方々にも顔を覚えてもらえるようになり、困ったとき何かと助けてもらっています。指導医の先生はもちろんのこと、他科の先生もいろんな場面で相談に応じてくれます。放射線科の先生はわからなければいつでも読影室にくるように声をかけてくれます。また、看護師、薬剤師、検査技師、放射線、栄養士、リハビリ、SW、臨床工学、検査室、総務課、医事課などの多くの方々にお世話になっております。
試験勉強中はピンとこないかもしれませんが、一生働くのは「病院」ですから、垣根の低い環境で社会勉強させてもらえていることはとてもありがたいことだと思います。
うちの病院は居心地良いので、とても気に入っています。最近、家に帰らなくてもいいのではと思い始めました。

では少し、病院を紹介します。
病棟の窓からは、海が見えます。


反対側の窓には、天狗山。今は紅葉がきれいです。


医局の休憩室です。当直の時にテレビ、新聞など役立ちます。


医局の勝負アイテム。毎朝スターバックスです。


小樽協会病院野球チーム。


天狗山からの夜景です。ブログ気取りか?


休日はウイングベイ小樽でどうぞ。


そして、ご飯がおいしい観光名所であることは言うまでもないですね。

遊んでいるように見えますが、仕事に真剣です。
1日に何回も苦い思いをすることもあれば、人の言葉にホッとすることもあります。
研修内容はとやかく書きません。各科で必要なことは日常で行われているわけですから、ポリクリでわかりますね。全部が研修になると思います。
あれこれ比較しなくても、目の前は課題だらけになります。

強調したいのは環境。

この病院にきて良かったと思っています。
川村院長、臨床研修担当の飯田先生は研修医をいつも気にかけてくださるので、事前に要望を出せばローテーションの組み方から相談に乗ってくれますよ。研修医向けのレジデントノートや情報誌なども3冊くらい届きます。温かい夜のお弁当も。

(平成19年11月)



研修を終えて
(平成20年6月)
研修医   
太田 光

 私は現在小樽協会病院での研修が終わり、北大病院に戻り2年目の研修を積んでおります。大学病院の独特な臨床に適応するのに大変で、やっと仕事に慣れてきた今日この頃です。知り合いはほとんどおらず、なんだか寂しい気がします。エレベーターホールで春までお世話になっていた○名先生とすれ違うと、その時だけ小樽の空気が流れます。

 大学は大きくて、どこで誰が、どんな仕事をしているのか、まだよくわかりません。電子カルテは便利なもので、指示のやり取りは画面の前で済むことも多く、画像所見まで画面上で見れてしまいます。仕事をする上ではとても便利なのですが、違和感を感じることも少なくありません。

 協会病院は小回りの利く環境で、いろんな部署に足を運ぶことができ、直接多くの場面に接することができました。院長先生とシャーカステンにかけたレントゲン写真の前に並んで、一枚一枚丁寧に教えていただいたこと。ベテランの先生方の手技を見られたこと。自分の手技の際にはマンツーマンでついてくださったこと。臨床の判断、考え方に触れたこと。貴重なICに入れたこと。贅沢な研修でした。

 技師、薬剤師、看護師など多くの方々に教えていただいたことも、大学ではなかなか無いことだとわかりました。撮りたての造影CTに関して質問することも、目の前でみせてもらった見本のエコー像をまねようとしたことも、薬のことを一つ一つ教えていただいたことも、その科の研修が終わっても度々飲み会に呼んでもらい将来に役立つアドバイスをたくさんいただいたことも、強く印象に残っています。とても恵まれた環境にいたのだと再認識しております。

 ローテーションの研修制度にあたって、期間の短いことが残念でもありますが、その分多くの指導者の方々につけたことは、最大の幸運でありました。各階、各部署に感謝致しております。最初の一年を協会病院で過ごせたことを生かし、将来的には職場の輪と和を大切にして仕事をする社会人になれたらと思います。

 最後になりましたが、院長先生をはじめとして、多くの方々のお世話になりました。本当にありがとうございました。


研修最終日の一場面です。涙はWeb上では見せれません

(平成20年6月)



研修を終えて
(平成20年8月)
研修医   
太田 光

 この病院に来て、早4ヶ月が経ちました。4〜6月は消化器内科を回らせて頂き、7月〜8月は麻酔科を回っています。
 この病院は総務課、医事課から、看護師、薬剤師、検査技師、臨床工学師、医師まで、とにかくスタッフの皆さんが優しく、職業に関わらず、その間の壁が薄く、小回りが利くといった特徴があります。

 消化器内科を回っていた間に、内視鏡の手技のご指導をしっかりとして頂き、専門性の高い実習をすることができました。また、消化器病学会で学会発表のチャンスを頂き、先生の熱いご指導を受け、大変勉強になりました。

 この病院はクリニカルだけではなく、アカデミック性も豊富で、勉強になります。また忙しいときは勿論忙しいのですが自分で勉強する時間も沢山確保できるので、バランスが取れています。

 今年は研修医は私一人のみなので、ちょっと寂しいですが、症例や手技は全て独り占めでき、先生のマンツーマンの指導もしっかり受けるができます。これは他の研修医が沢山いる大型病院では経験できない特権と言ってもいいでしょう。

 医師になったばかりで、沢山の不安がありがらも若干の心の余裕を持ちながら仕事ができているのは、良い指導医、やさしいスタッフに恵まれているからだと思います。

 とってもアットホームの我が病院、学生であるそこの君、見学に来てみてはいかがですか?



7月にある小樽の一大イベント「潮祭り」の練りこみ

院長先生との2ショット


(平成20年8月)



研修について
(平成21年06月)

林 健児

 協会病院がある小樽市は札幌に近く、本州にもフェリーでアクセスできる港町です。

 指導医の先生方は道内出身の先生が多いようですが、道外の大学卒の私にも親切に指導して頂いています。

 研修面ですが最初の2ヶ月は循内、現在は消化器内科をローテ中で内視鏡の手技をご指導して頂いています。中規模病院なのでcommon diseaseを中心に研修でき、必要な手技はその都度学べる機会があります。
 また救急車も程よく到着しますのでAMI、CPAなど重篤な救患では声がかかり、バランスのとれた研修ができると思います。

 生活面は病院近辺に宿舎があり、徒歩5分で小樽運河周辺の観光地に足をのばせます。
 魚介類は新鮮で美味しい店も多くあり、生活面で不便を感じることはありません。
 ぜひ見学に来てみてください!


(平成21年06月)



研修について
(平成21年11月)

林 健児

 研修医の仕事はカルテ記載、術前プレゼンテーションが主で、プレゼンテーションを通じて日々の疑問を自分で解決するという医師としての基本的な態度が身につきます。

 手技的には結紮、縫合、血ガス、Aライン確保を行い、急性腹症で夜遅くまで緊急オペが続くこともままあります。また呼吸器外科があるのも当院の特徴で呼吸器内科から紹介される肺癌症例も多く、院長じきじきの指導を受けることもできます。

 先生方は画像診断力にも長けており、勉強不足であったイレウス、乳癌、急性虫垂炎などの症例を学べた点が良かったかなと思います。


(平成21年11月)



研修の感想
(平成22年3月)

林 健児

 2〜3月は最終ローテの麻酔科です。麻酔科で習得したいのは気道確保、ライン確保、術中管理などです。当院では外科、産婦人科、整形外科で手術を行っており、今まで扱うのが怖かった循環器系薬剤、静脈麻酔薬の使用に慣れることができ、脊椎麻酔を実施できました。挿管で失敗することもありましたが辛抱強く使って頂きました先生方に感謝しております。



 最後に一年研修させて頂き、地方病院の現状(高齢者が多い、遠方からも通院しなければならない、マンパワー不足など)を体感でき、大病院にはないcommon diseaseを経験できました。もちろん札幌へ搬送する症例もありますが、ほとんどの治療は当院で完結できるので、専門性の高い医療が行われているあかしだと思われます。
来期からは研修医の先生も増えるようですので、道外の人もぜひ見学にいらしてください。

(平成22年3月)


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